【2011.冬 2011/02/02】
新年は、穏やかな天候となりました。今年は卯年ということで、各会合では、「飛躍の年にしたい」というご挨拶を聴く機会が多いのですが、飛び跳ねすぎずに確実な飛躍を目指したいと考えています。
昨年、京都大学の都市社会工学専攻の藤井聡教授の講演を聴く機会がありました。そのお話の中のひとつに日本の道路の整備水準は、先進諸国の中でどの程度なのか。狭い国土に道路が異様に多くもういらないという声があるが、実際のところ道路の「量と質」はどの程度なのか。というデータを教えていただきました。利用者数(車両台数)あたりの道路延長では、アメリカ・フランス・ドイツ・イギリスに及ばず、規格の高い道路(車線数別延長)の構成比では、韓国にも抜かれ3車線以下の道路が27.1%の現状と先進国の中で最下位ということです。そして東京では、車の平均速度も20キロ以下と主要都市の中でも極めて低い水準にあるそうです。山がちで、可住地の面積が少ない日本で、可住地面積当たりの道路が長いのは当たり前で、そのデータをもとに道路行政を語るメディアを危惧しているとのことでした。道路のみならず公共事業を考える上で、客観的な情報が必要という認識を改めて持ちました。
サッカー日本代表が、アジアカップを戦っています。先日のシリア戦でリ-ドしていたにもかかわらず、キーパー川島がレッドカードで一発退場となり同点とされ、相手よりひとり少ない状況での戦いとなりました。結果は勝利を収めたのですが、試合後「10人になってからも11人であるかのようにプレーしてくれた。」とザッケローニ監督が語ったように、危機的な状況下で一丸となって底力を発揮し、逆境をはね返したことは、価値ある勝利であったと感じます。
弊社もそんなチームとして、この一年を進んでいきたいと思います。
【2011.春 2011/05/31】
3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の衝撃は大きく、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。
沿岸部での被災は、思わず口をつぐんでしまうほどの状況です。毎日、ボランティアのみなさんをはじめ、多くの人々が被害の大きかった地域を応援しています。私も、仕事のほかに、何かできないかとも思います。しかしながら、建設産業に従事している私たちが、復旧の最前線でがんばって働くことが、復興につながると考えます。そういった意味では、復興復旧の一番手にいると思います。私たちが生活しているここ大崎地域も被害は甚大です。以前の状況に戻すためには、本当に長い時間が必要と思いますが、ひとつ一つ取り組んでいきたいと思います。
「がんばろう!東北・宮城」といったステッカーなどを目にしますが、被災地は本当に頑張っています。ガンバロウの連呼は、あまり良くないともいわれますが、「見せましょう!東北の底力を!」といったスポーツ選手のように、強く熱い思いをもって、前進していきましょう。
「心はだれにも見えないけれど、心配りは見える。」「思いは見えないけれど、思いやりはだれにでも見える。」震災以降、ACjapanのコマーシャルが、連日流れています。弊社の経営理念にも掲げていますが、「あたたかな思いやりとまごころを持ち」仕事に望んでいきたいと思います。
【2011.夏 2011/08/31】
今年の夏は、早めに梅雨明けし暑い日が続いていますが、台風や熱中症の心配が各地でされています。東日本大震災で傷んだ社会基盤に注意を払うことに努め、二次的な災害を食い止めたいものです。
地震発生から、4カ月が経過しました。「震災後の復旧・復興は目に見えて進行し、各地で未来の日本を象徴するような新しいまちづくりが行われています。」と言いたいところですが、そんなことを言えるような状況にはなっていません。復旧・復興のスピードアップが望まれます。
ちょうど一年前には、「日本の新たな基幹産業として、建設産業の発展をはかることは、完全雇用政策を実施すると共に、内需重視経済に方向転換することができ、好循環の出発点になると考えます。」といったことを書いていました。なかなか成長軌道に乗せられないといった状況でしたが、現状はその軌道に乗せなければ、日本の再生は有り得ないといったことに変わりました。建設産業の正念場であろうと考えます。
日本女子サッカーチームの「なでしこジャパン」が、ワールドカップで優勝しました。世界各国は、その快挙ともいえる勝利に驚き、賛辞を送ってくれました。選手ひとり一人の精神力の強さをほめられるとキャプテンの沢さんが、「このチームには、それをこえる団結力があるのです。」と話していました。弊社も、そのすばらしい団結力をみならって、復旧・復興に努力していきたいと思います。
【2011.秋 2011/10/31】
秋の天気は変わりやすいといいますが、今年は特に寒暖の差が激しいような気がしました。体調管理に、注意しなければと呼び掛けています。
東日本大震災から半年以上が経過し、社会基盤の復旧が進んでいます。しかしながら、本当の復旧・復興はこれからであり、今後、公共事業が増大し、建設産業界では、対応に苦慮するところであります。被災状況が確認されるころ、県内では、地元の建設労働者、及び、資材・機材等が対応可能な状況であるにもかかわらず、スピード重視との観点から、県外企業の活用がなされ地元建設関連企業が携われない状況もありました。地元企業だけで、この大震災の復旧・復興が全て成し遂げられるとは考えられませんが、地域の復旧・復興を考えるとき、できうる限り、雇用、及び、経済等、地元活用を図っていただきたいと考えます。復興した後に、地元企業が疲弊をしていたのでは、本当の意味での復旧・復興とはいえないのではないかと感じております。地域経済環流促進のためにも、地元で対応可能なものは、優先発注・活用をお願いしたいものです。
今後、国、県、及び、他市町村等による大震災関連公共工事等が、一斉に発注されることが予想されます。そのような状況のなかにあって、砕石・生コン・アスファルト材・電材・管材等の資材を大量に使用する状況になり、手配や供給に支障をきたすことも想定されます。発注サイド間の協議調整や優先順位に基づいた発注が必要と考えます。