【2013.冬】
今年の冬は、寒く感じる日が多いのかと思います。正月は、比較的に穏やかな天候でしたが、気温の低さと共に1月には、まとまった雪が2度も降りました。
春の日差しが、待ち遠しいこのごろです。
昨年の衆議院選挙により、政権が自民党に変わり、2012年度補正予算案の概要が発表されました。補正予算全体の4割ほどの5兆2千億円が公共事業に充てられるということです。景気底上げへの即効性を期待することや地方自治体への支援策としての期待がされていますが、建設産業に従事する私たちとしては、経済が低迷している時や災害の復旧・復興の対応のみに関わらず、持続可能な産業として発展していければと考えます。
今年の巳年にまつわるエピソードを探してみました。ヘビ年ということで、なかなか良い話が見つかりませんでしたが、孫子の兵法の中に「常山の蛇勢」という言葉を見つけました。中国山西省の常山にいる「卒然」という双頭の蛇に由来する話で、その蛇は戦いの際に、首・胴・尾を駆使して敵の付け入るすきをなくしたということです。先陣と後陣、あるいは、右翼と左翼が互いに攻撃と防御を行うすきのない陣立てということを意味しています。
弊社も社内の連携を図り、企業としても個人としても発展・成長する年にしていきたいと思います。
【2013.春】
当地域では、梅の花と桜の花が同時期に咲くといった春となりました。
寒い日が多かった冬を越し、やっときれいな花が咲いて、鮮やかな緑の季節となり、暖かな陽気を楽しみたいと思います。
東日本大震災から、2年が過ぎました。政府・自民党(安倍晋三総理)は、「命を守るための『国土強靭化』は焦眉の急です」と訴えました。
ハードで防げる災害は限定的で、防げない天災もあると反論する方もいます。確かに、自分の命は自分で守るといった防災教育の推進も必要だと思いますが、個々の状況を検証すれば、多くの住民がハードに守られた事例も少なくないと考えます。
また、自民、公明両党は、中小建設業の受注機会を増やすため、国や独立行政法人に、予定価格が1億円以下の公共工事について、工事現場所在地の都道府県内に本店がある地元業者との契約を促す内容を柱とする新たな法案をまとめました。マスコミは、夏の参議院選挙に向け、地域経済活性化に取り組む姿勢をアピールするとともに、集票力のある建設業者を取り組む思惑があると記事にしています。また、公共事業のコスト縮減が進まないなどの批判をしています。
しかしながら、地元業者が持続可能な企業となるための配慮は、これまでもなかったわけではないと思います。
東日本大震災の際、どれだけの人が津波に対する認識を完全に持っていたでしょうか。危機意識の向上も必要だと思いますが、命を守るハードの整備は、産業の成長戦略として意味を持っています。国土強靭化は、「防災・減災」「デフレ脱却」「産業の競争力強化」の3つの方向を加速し、しなやかな社会をつくる指標であると考えます。
【2013.夏】
東北地方は梅雨明けせず、真夏の日差しを感じるにはもう少し時間がかかりそうです。西日本では、すでに甚大な被害が出ていますが、私たちの地域でも今後、豪雨・台風への注意が必要です。また、気温が高いだけではなく、湿度の高い状況による熱中症にも注意が必要です。
参議院議員の選挙戦は終わりましたが、選挙中の争点のひとつに「国土強靭化の推進」というテーマがありました。安心でやさしい国を目指して、生命と財産を守るために重要インフラの強化等を進めるべきとの政策です。「世界で一番安全な国」を創るということにつながる「国土強靭化の推進」を応援していきたいと考えます。
東日本大震災の発生から、2年4カ月(28カ月)が経過し、長期間にわたり仮設住宅での過ごしている方々をはじめ、被災地で生活している多くの人の心と体の健康維持が、これまで以上に重要になってきています。そのためにも、地域の経済を再生させ、活力を取り戻さなければなりません。
弊社も雇用の拡大や所得の増加など、ひとり一人が輝ける地域社会創造に貢献できるよう、様々な課題に取り組んでいきたいと思います。
【2013.秋】
このところ多くの台風が日本列島をうかがっておりますが、台風の周りを吹く風による温かく湿った空気の流入、高い海面水温、活発な前線の停滞などの条件がそろうと局地的な豪雨の恐れも出てきます。地域を守る建設産業として、早い段階からの警戒が必要と考えます。
東日本大震災の発生から、2年7カ月(31カ月)が過ぎました。現在、大震災の復旧・復興が進められる中にあって、職人、及び、建設労働者不足が深刻化しており、建設労働者の取り合いにより、高い単価へと流れていくことから、労務単価は上昇の一途をたどっています。2020年のTOKYOオリンピック開催も決定しましたが、被災地の建設産業にとっては、不安要素が増えたというようにみる向きもあります。
そして、以前からも課題となっておりましたが、建設業の高齢化が進んでいる中、若年者の建設業離れが顕著である理由として、待遇問題が一番にあげられると思います。地域、及び、住民の今後の「安心・安全」を担うのは、紛れもなく若年建設労働者であることから、建設労働者の労務単価においては、平均的な生活水準が確保される賃金体系の改善が必要不可欠であると考えます。
地域建設産業の将来を見据えて、今何をすべきか真剣に考え、前向きに行動する時期であると感じています。