【2016.夏】
 すっかり更新が遅れてしまいました。今年は、初めて東北地方の岩手県に直接台風が上陸したり、北海道に立て続けに3つの台風が上陸したりと異常気象の年になりました。今後も災害への不安は、消えそうにありません。
 国土交通省では、公共事業の建設現場で、ドローンを使った測量などIT(情報技術)の活用を義務付けるということです。さらに、土地の形状や高さを精密な立体データで把握するほか、自動建機の導入で現場の作業負担を減らすことを目的にしているとのことです。そして、建設業界での人手不足に対応するため、作業者の生産性を2025年までに2割向上させることを目指すということです。これにより、測量期間の短縮や土量を自動計算したり、施工計画の無駄を省くなどが考えられます。また、建機は自動制御となり、経験の浅いオペレーターや女性も従事しやすくなることが考えられますが、まだまだ黎明期にあり、手さぐりに状況は続きそうです。
 プロサッカー選手香川真司選手の話ですが、インタビュアーが、香川選手にとっては、「サッカー‘に’生きるですか?」「サッカー‘を’生きるですか?」「サッカー‘で’生きるですか?」と問いかけました。少し考えた香川選手は、「サッカー‘と’生きるです」と答えました。もちろんそのどれもが必要な関わりですが、それら全てを飲み込んだうえで、更にその上に構築される関係が、「サッカー‘と’生きる」ではないかと思います。主語のサッカーの部分を、自分なりに大切にしている仕事に置き換えてみると、更に良い関係の構築や、自分をどう生きるかなどが見えてくるような気がします。

【2016.春】
 例年よりも早く桜が満開となり、あっという間に散り始めたという印象です。そして、4月14日以降、熊本地震が発生し余震が続いているところです。テレビなどの映像を見ると、薄らいでいた5年前の東日本大震災の記憶がよみがえりますが、改めて備えの大切さや対応の難しさを感じるところでもあります。また、この災害で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。
 復旧から復興へ、復興から再生へ、そして、再生から発展へと目指してきた当地域ですが、熊本地震からも心や気持ちの大切さが見て取れるところです。「思」という象形文字は、「あたま」が「こころ」の声に耳を傾けている図柄です。「思」という文字の上の「田」は、脳みそを上から見たところで、下の「心」は心臓の象形なのだそうです。「アタマがココロの声に耳を傾ける」という行為は、豊かな情緒を育てたり、直観力を養ったりと、自分の内側を育ててくれるもののような気がします。「思う」ということを、もう一度しっかり見直して、積み重ねていくことが良い仕事にも繋がるのだと思います。
 弊社の経営理念にも掲げてありますが、平常時も含め「あたたかな思いやりとまごころを持ち」、そして、「柔らかなこころ」で仕事に取り組むことが大切であり、それがきっと社会の役に立ち貢献できるのだと思います。

【2016.冬】
 今年は、丙申年です。「丙」には、「明らか」という意味があるそうです。丙は形が明らかになってくる頃とされます。そして「申」は「呻く(うめく)」という意味があり、果実が成熟して固まっていく状態を表しているということです。つまり、これまで日の目を見なかったことが形となって現れてくる年だと言えるのではないでしょうか。この後のさらなる成長にもつなげていける年にしたいものです。
 12月24日クリスマスイブに、2016年度の国土交通省予算が発表されました。5兆7767億円となり、前年度予算と比べると0.04%アップの微増になりました。内容は、昨年9月の関東・東北豪雨災害を教訓に、防災減災対策・インフラの老朽化対策に取り組むとともに、民間投資を誘発するための「ストック効果開発プロジェクト」を立ち上げたり、「地域建設業活性化支援事業」や生産性の向上を目指した「I-Construction」事業などを起こすという建設産業の将来を見据えたものとなり、今後を期待したいところです。
 暮れの12月27日に女子サッカーの皇后杯決勝が行われました。なでしこジャパンで活躍した澤穂希選手の引退試合ともなりましたが、結果は所属しているINAC神戸が、最後の最後も自分で決めた澤選手の1点で優勝ということになりました。試合後のインタビューで「なぜ、ここぞという場面で決められるのか。」と聞かれ、「最後まであきらめないこと。ここぞというときに、強い気持ちを行動に移すことで、そういう結果になるのかな。」と答えていました。私たちも強い気持ちを持って、今年も悔いのない仕事をしていければと思います。