【2021.秋】
今年の夏も暑い日が続き、昨年同様にそれから急速に秋が深まりました。全国的には、今年も豪雨等が頻発し、熱海の土石流被害のような甚大な災害が起こりました。宮城県内では、昨年の豪雨災害による河川の決壊で被害のあった丸森町の復旧もまだ見通しが立っていないようです。未だ避難所や仮設住宅で生活されている方々には、お見舞い申し上げます。 コロナ禍にあって状況は変わっていくのですが、季節的にインフルエンザ等への対策も必要となってきました。また、感染症への取り組みは引き続き注意をしていかなければなりませんが、社内的には、今年度の昇進お祝いと新入社員の歓迎会をいつ開催しようかと検討している段階です。 適度な制約は、何かを生み出す力になるという話があります。型にはめるということは、何か不自由な状況に陥るようなイメージがありますが、むしろそれは逆で、「何でも良いよ」などと言われると、何をやったら良いか分からなくなるという場合があるのではないでしょうか。様々な制約がありすぎると障害になってしまいますが、「適度な定型」は、幅広く適応できる可能性を持っているのではないかと思います。心が定まらない時は、「型」が、何らかの方向性を与えてくれる道標になるのかもしれません。トレーニングでも、適度な負荷をかけて身体の機能をアップさせるように、良き負荷をかけて何かを生み出す力になればよいのではないでしょうか。適度な型、制約から逃げずに、自分の可能性を広げていくことができれば理想だと思います。【2021.夏】
今年の台風は、これまでとは違う大きさや進路、そして、被害が予想されています。すでに静岡県熱海市では、大雨による土石流被害に見舞われ大きな災害となっています。また、大型の台風でなくとも、異例の進路であったり、局地的な雷雨や激しい雨が降る所があるということです。 ついに一年遅れでの東京オリンピック2020が開催されました。新型コロナウイルス感染拡大を防ぎながらの大会となり、様々な対策が施されています。社会においても、より実効性の高い対策の展開が必要なので、感染の拡大を防ぎながら社会生活を取り戻す方向性で、さまざま工夫しながら進めていくことが求められています。 人間は五感の全てを使って他者を信頼する生き物であり、その五感の中でも一番リアリティをもたらすのが視覚と聴覚なので、私たちは他者と会話をすると、脳でつながったと認識するらしいのですが、実はそれだけでは信頼関係は担保できないそうです。むしろ、触覚や嗅覚・味覚といった、本来共有出来ない身体的な感覚が、信頼関係をつくる上で最も大事なものなのだということです。 確かに、外食も思うように出来ないこんな時期だからこそ気づかされますが、仲間と一緒に食事をした時の味や香りや店の雰囲気等々、それぞれが違った受け取り方をしているはずなのに、実は何かが深く共有されていたと感じます。人間は、脳だけで「つながった」と錯覚しますが、実際には信頼関係は担保できていないわけです。オンラインだけでは相手を信用しない、信頼関係は結べないと言うことなのだと思います。 脳のつながりだけでだけでは、満足できない今の自分の感覚を大事にしたいと考えますし、これからも無くしたくないと考えます。
【2021.春】
今年は、桜の便りが早くやってきました。 東日本大震災から10年が経過し、3月11日前後は特集の新聞記事やテレビの特番などにより、当時の記憶が思い起こされました。復興計画が、「発展期」と記したここ数年を振り帰ってみましても、まだまだ「真の発展」には至っていないことが感じられます。地域の未来をつなぐため安全・安心と快適な暮らしを支える地域建設産業としての取り組みは、これからも継続するとともに、さらに重要性が増してくることでしょう。 巨人の菅野智之投手が、ピッチングフォームを変えるべきかどうか非常に悩んでいた時のことです。全日本のトップ選手が集まる場で一緒になったソフトボールの上野由岐子選手に何気なくその話をしたところ、「変えちゃいな、変えちゃいな」と、ものすごく軽やかに言い、さらには「ボールが答えを出してくれるから」と続けたということです。結果は、それぞれが行う現実に対するレスポンス応えによって引出されるものなのだから、「良い答えを出そうとするのではなく、ただただ応え続けなさい」というメッセージだと思います。 自分にとってウエルカムな結果が出ようが失敗に思える結果が出ようが、自分はその結果に応じて(レスポンスして)行くだけなので何も怖がることはないということなのではないでしょうか。私たちの仕事の場でも、大きな可能性の場に立つとはどういうことかを教えてくれている言葉だと考えます。
【2021.冬】
今年は、非常に寒く降雪の多い新年となり、除雪作業により職員も気が休まらない休暇となりました。今年の干支は、「辛丑(かのとうし)」ということで、辛は、「草木が枯れ、新しい芽吹きを準備している状態」を、丑は「種から芽が出ようとする状態」を表すとされているようです。最初の一歩を踏み出したあとは、いかなることがあろうとも、絶対に歩みを止めることなく、しっかりと大地を踏みしめていきたいものです。 昨年は、新型コロナウイルス感染症によりサービス産業関連業種を中心にすべての業種で甚大な影響を受け、日本経済のみならず世界経済にも大きな影を落とした1年でした。今後も先が見えない状況であるものの、今年は新型コロナウイルスワクチンが全世界に浸透し、克つ延期された東京オリンピック・パラリンピックも開催され、日本経済にも明るい兆しが見えはじめる一年となることを期待しています。 また、未曽有の大災害をもたらした東日本大震災から10年、東北に住む私たちは、国内外から寄せられた物心両面の大きな支援と国の強力な財政出動を基盤として、官民の英知を結集し、復興の槌音を絶やすことなく邁進してきました。これからも、災害の記憶を風化させることなく、10年はあくまで通過点ととらえ、今後も被災企業の自立を支えるとともに、持続可能な地域づくりに向け、交流人口の拡大など地域経済の復興・再生・発展を目指す取り組みを進めていくことが重要と考えます。 コロナ禍で頻繁に使われるようになった「不要不急」という言葉ですが、事態が長引く中、非常時に使われるものとは違う意味合いを生みそうな危機感もあります。飲食などに限らず文化的な取り組みやスポーツなど、不要不急といわれる沢山の業種があります。もちろん、自粛しないといけない時期はあるとしても、考え方を整えておかないと、知らず知らずのうちに、「それらは無駄」というような、効率性だけに重点を置いて他を排除してしまうのではないかという心配があります。そして、今出来る事、出来ない事はありますが、混乱の中で大切なものを見失わないようにしたいと思います。